2002年8月19日午前11時、日本競馬界の巨星が墜ちました。
日本のサラブレットの血統地図を塗り替えた、スーパーサイアー・サンデーサイレンスが蹄葉炎による衰弱性心不全のため16歳で死亡したのです。
サンデーサイレンスは初年度産駒からG1馬を輩出し、今もなお、産駒は大活躍しています。
今年の2歳世代がラストクロップということで、ファンの注目度はかなり高いでしょう。
また、孫世代の活躍も目立つところです。
・・・・・・サンデーサイレンスの冥福を祈ります・・・・・・
今年のクラシック競走はサンデーサイレンスの勝利といっても良いかも知れません。
桜花賞ではラインクラフト(母父サンデーサイレンス)が優勝。
オークスではシーザリオ(父父サンデーサイレンス)が優勝。
皐月賞とダービーではディープインパクト(父サンデーサイレンス)が優勝しました。
そして秋になり、残すクラシック競走は菊花賞のみとなりました。
今年は無敗の2冠馬・ディープインパクトが登場し、圧倒的な強さを見せ付けています。
皐月賞ではスタートで躓き、あわや落馬・・・という状態から、最後の直線で大外に持ち出し、強烈な末足を見せつけて楽勝しました。
ダービーでは当然のように1.1倍という圧倒的な人気を背負い、直線で大外に持ち出し、またも強烈過ぎる末足を炸裂させ、最内で粘るインティライミ(父スペシャルウィーク)を抜き去り、5馬身差での楽勝でした。
そして、クラシック3冠最後の菊花賞を前にして、最大のライバルと目されていたインティライミ(ダービー2着)が故障のため戦線を離脱し、最早3冠馬の誕生は決まったようなものになっています。
しかし、以前は堅い(決着)と言われていた菊花賞も、近年では大荒れ続きです。
昨年は1番人気のハーツクライ(父サンデーサイレンス)や、地方競馬の雄・コスモバルク(父ザグレブ)らを退けて、8番人気のデルタブルース(父ダンスインザダーク)が優勝。
一昨年は2冠馬・ネオユニヴァース(父サンデーサイレンス)が、5番人気のザッツザプレンティ(父ダンスインザダーク)に敗れて3着。
3年前は1番人気の皐月賞馬・ノーリーズン(父ブライアンズタイム)が、スタート直後に落馬で競走中止、優勝は10番人気のヒシミラクル(父サッカーボーイ)でした。
今年も絶対とは言い切れません。
(「競馬に絶対は無い」と言われています。)
さて、今週・来週には菊花賞トライアル(上位3着までの馬に菊花賞への優先出走権が与えられる)が有ります。
通常は本賞金の上位から出走権を得ますが、トライアルで3着以内になれば、賞金が足りない馬でも菊花賞への出走が出来ます。
(外国産馬や地方競馬所属馬はその限りでは有りませんが)
ここぞとばかりに賞金の足りない実力馬が出てきます。
大抵は少ない賞金に納得してしまうような馬なのですが、稀に素晴らしい実力馬が居たりします。
このトライアルレースで真価を発揮し、対・ディープインパクトの新勢力が出てくるのでしょうか?
今後も楽しみです。
※ G1レースとは、グレードが一番のレースのことです。(細かくは、更に「格」が有るようです)
※ クラシック競走とは、桜花賞、皐月賞、オークス、ダービー、菊花賞の5つのG1レースのことです。
※ 桜花賞とオークスは牝馬のみのレースです。(牡=オス、牝=メス)
※ 母父=母の父、父父=父の父、どちらも人間で言えば祖父。
※ ダンスインザダーク、スペシャルウィークの父はサンデーサイレンス